秋の夜長
だんだんと肌寒くなり、日が落ちるのが早くなってきました。
秋の夜長。
夜がとても長いです。
日が明るいうちはやることいっぱいなので、
昼と夜の長さが同じくらいだと、色んなことが出来てバランスがいいしストレスがたまらない!
日が落ちたら玄関先でゴソゴソと糸づくりを始めます。
おぉ・・美しい。
『夜の帳(絹)がおりて~』
昔の人がつくった言葉も美しい。
念願の石油コンロストーブを購入。
栗頑張ったご褒美!
糸繰りや染めをするのにずっと欲しかった。
火力の調節が簡単に出来るから。
長時間煮炊きする真綿とかには「かまど」で丁度良いのだけど、
弱火にするのが私には難しかった・・。
下手にさわると鎮火させてしまう。
朝起きてから日が昇りきるまでの時間は、ゴソゴソと縫い物やミシン掛け。
低血圧な体には、朝一番、静かな作業をした後に畑に出たほうが、がぜん力が出る。
ちなみにこの足踏みミシン、以前この家に住まわれていた方のご子息さまにいただいたもの。
お母さまはこの町の養蚕婦人部の部長さんだったそうで、
育蚕がない冬場などは、この足踏みミシンでカタカタと洋服を作ってくれたそうです。
『もう15年以上動かしてないけん程よく動くか分からんけど、良かったら使ってください。』
と、譲っていただきました。
この足踏みミシン、程よく動くどころか、ミシン油をちょいと差しただけで、
15年眠っていたのが嘘のようにスイスイと針を進めてくれます。
お母さまはこのミシンで洋服を、おばあさまは育てた繭から糸を紡いで着物を織ってくれたそうです。
時は違えど同じ場所で、糸を紡いでミシンを踏んでる秋の夜長。
優しく見守られているような、この下手くそがっ!と笑われているような・・・。
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