今年の育蚕、無事に終わりました。
今年は春蚕と秋蚕を出荷しました。
そして秋蚕は自宅隣りの母家の一室で
先輩農家さんと私の2軒分の稚蚕飼育(孵化~3令)を行いました。
ずっとずっと念願だった自宅での稚蚕飼育。
しかし、これまでの設備の整った稚蚕飼育所と勝手が違うことや、
出荷を伴う量ですので課題はたくさんありました。
そこで昨年の冬、群馬県の養蚕農家さんを訪ねました。
ずっとお会いしたかった、高崎市の酒井さんご一家と、安中市の『蚕絲館』さん。
酒井さんのHP ← いつもこちらを覗いて勉強させてもらっています。
酒井さんのお宅の飼育量はすごい頭数で、想像するだけで目が回りそうです。
今年の春の収繭700kg・・・
いや、もう想像すらできない・・・。
そして、自宅で稚蚕から飼育をされていらっしゃいます。
蚕室や上蔟室、稚蚕飼育の設備、いろんな場所を案内していただき、
育蚕の知恵や工夫、本当にたくさんの事を教えていただきました。
おとうさんの説明は面白すぎて笑いっぱなしになってしまうので、
お蚕さんのこと取りこぼさないようメモとるのに必死でした。
そしていろんなお話しを聞かせてくださいました。
蚕室が雪で倒壊した時の事、一人で資材を運び育蚕に間に合うように建て直したこと、
丁寧に手入れされた広大なとてつもなく広い桑畑での作業のこと、
どの話ひとつとっても、はぁ~っと気が遠くなるようなお話なのですが、
ニコニコと笑顔で、時にジョークも交えながら話される姿は
これまで積み重ねてこられたもの、時間、思い、そして貫禄を感じるものでした。
酒井さんの稚蚕飼育用の桑畑。
私も教わったように仕立て頑張っています。
今年の稚蚕飼育。
酒井さんご夫婦に教わったこと、全部行いました。
そして、とても良い繭ができました。
ご夫婦で長い年月をかけて生み出された知恵や技を、
惜しみなく教えてくださり、本当に感謝しています。
ありがとうございました。
そして、安中市の『蚕絲館』さんを訪ねました。
ご夫婦で養蚕から座繰り糸の製造・販売までされていらっしゃいます。
私がまだ養蚕農家を志ざし、机上で勉強をしていた会社員の頃から、
ずーっとブログを拝読していました。
そして読みながら夢は大きく膨らみ続け現在に至ります。
なので、お会いすることができてとても嬉しかったです。
ご夫婦ともに、養蚕・絹への探求心がすごいな~と思います。
ブログを読むと、養蚕や道具・絹の歴史や知識、
知らなかったたくさんのことが知れてとても勉強になります。
蚕絲館さんでは、養蚕や座繰り糸のワークショップが行われています。
次の農閑期、座繰りを学びに行きたいと密かに計画中です。
今年は今日で終わります。
今年は初めてのことがたくさんあったせいか、とても1年だとは思えないほど長く感じます。
そして、とてもたくさんの方々にお世話になりました。
もう、お世話になりっぱなしだな・・。と、いつも思っています。
本当にありがとうございます。
来年も、楽しく、そして、真面目に頑張ります。
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