4令の眠
4令からは、先輩農家さんと別々の飼育です。
3令の眠に入ったところで、ご自宅へ連れて帰られました。
私も稚蚕室から、広い蚕室へ移動。
そして昨日、4令の眠に入りました。
5月とは思えない昼の暑さと夜の寒さで、なかなか大変な4令期でした。
日中の気温は34℃にもなろうとするし、夜の気温は12℃にも下がろうとするし・・。
温度の虫といわれるお蚕さん。
気温の変化によって、給桑量や作業の進め方も変わってきます。
いつもはもっと余裕あるはずの4令期ですが、今回は草刈りもできず・・。
夜間はストーブを3台つけました。
それでも寒くて、お蚕さんの食べる量も速度も落ちるので、給桑量は少なめに。
気温が低い時に給桑量が多いと、さらに蚕座が冷え、その後、残った桑葉が堆肥化し蒸れて熱を持ってしまいます。
昼間は暑すぎて、扇風機回しながら、給桑量を多めに。
昼間のうちにたくさん食べておくれ・・。
しかし、暑すぎても動きが鈍くなる。
桑を食む音がさわさわ聞こえると、少しほっとします。
3令の眠から脱皮し4令になった時はあまりの寒さで、お蚕さんが動き出すまでに時間がかかり、なかなか桑付けが出来ませんでしたが、
4令の眠に入る時は、あまりの暑さで、いつもより早い速度で眠に入ってしまいました。
通常は、もう少し緩やかに眠に入っていくので、途中で網をかけて、遅口のお蚕さんを拾い上げるのですが、外気が34℃になろうかとした時、お蚕さんはダーッと一気に眠に入ってしまいました。
春蚕とは思えない・・。
揃うのは良い事だけど、早口遅口にうまく分けれないと、上蔟時、一気に上がりだすので、作業をする人間は少し大変です。
今回遅口で、まだ桑を食べているお蚕さんはこれだけ・・。
たぶん1割、3000頭位でしょうか。
これは、上蔟時気合を入れないといけません。
自然・気象は、昔も今も、人間にはどうすることもできないので、いかにお蚕さんに快適に過ごしてていただくかは、農家が知恵や工夫や労力を惜しまず積み重ねるしかありません。
お蚕さんを育てることの知恵や工夫をたくさん残してくださっている、先人・先輩方に感謝し、そして応えたい。
4令の眠は2日弱なので、明日の昼頃の桑付け予定です。
4令からは先輩農家さんと別々の飼育で、少し寂しくもあり、、。
とか言いつつ、毎日電話で話したり、どちらかが家に行ったりで、結局毎日話してる。
『今春のお蚕さんはぐずぐずして大変かねぇ。』
と、縁側でもぎたての胡瓜かじりながら、今日もお蚕さん談義に花が咲く。
そして、5令期お互い頑張ろうねと励まし合う、幸せな時間。
上蔟時、毎回お手伝いいただく宗さんも、お蚕さんの経過を見に来てくださいます。
上蔟は大変な作業だけど、毎年一緒にできるのがとても嬉しい。
育蚕中はなかなかゆっくり遊んであげれない。(♂猫ふうた)
お蚕さんの記録を書いてると、お気に入りのおもちゃくわえてやって来る(邪魔しに来る)。
ごはん食べるときも寝る時も、大好きなおもちゃは離さない。
今日はお蚕さんも眠なので、ゆっくり遊ぶとしよう。
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